外傷班

外傷

集合写真

横浜市北部地域における整形外科外傷診療の役割を果たす事、大学病院としての骨折治療、手の外科外傷、整形外科外傷の教育と研究を行う事を使命としてまいります。

対象疾患:偽関節、骨髄炎、難治性骨折、創部感染、皮膚欠損、小児骨折、CM関節症、骨盤骨折、四肢骨折、切断指、指尖部損傷、神経断裂、腱断裂
(日帰り入院):橈骨遠位端骨折、手指骨折、手根管症候群、ばね指と多岐にわたります。

代表的な疾患

小児骨折

小児期の骨折は、機能障害を残すと将来に影響します。保存治療が基本ですが、手術治療の適応をエビデンスに基づき選択します。

小児上腕骨顆上骨折:
血流障害により指が動かなくなる拘縮や神経障害を伴うことがあり危険な骨折です。神経や血管の評価と修復まで対応できる施設が安心です。当科では尺骨神経麻痺のリスクを無くすため特殊な創外固定(ジャンクション)による外側刺入法を行います。

前腕骨折:
合併症には変形治癒、再骨折があります。当科では小児専用の最新インプラント(Elastic Stable Intramedullary Nail:ESIN)を用いて治療を行います。最小侵襲手術が可能で認定を受けた医師が治療にあたります。

重度四肢外傷、 外傷後後遺障害(変形・短縮・骨髄炎・拘縮・感染性偽関節)

治療に難渋する重度四肢外傷、外傷後後遺障害(変形・短縮・骨髄炎・拘縮・感染性偽関節)に対しイリザロフ法を用いた再建や変形矯正、脚延長、骨髄炎手術、遊離皮弁を用いた軟部組織再建を行っており紹介患者を受け入れ診療を行っております。

昭和大学藤が丘病院整形外科は、イリザロフ法とマイクロサージャリーを同一医師が行える数少ない病院の1つです。
再建は皮膚と骨共に行う必要があり整形/形成領域の境界をこえる治療を要します。横浜市北部病院整形外科(川崎恵吉教授)、藤が丘病院形成外科(髙木信介講師)と共に専門外来と手術を協力し合う体制も整えております。

形成/整形同時遊離皮弁の症例

RF(橈側前腕皮弁):整形 DEIP(深下腹壁動脈穿通枝皮弁):形成

症例画像1
症例画像2
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軟部組織再建の症例

手のデグロービング損傷

症例画像2

radial forearm with PL

症例画像1

変形矯正の症例(関節内骨切りと創外固定による矯正)

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橈骨遠位端骨折

日帰り入院手術:
伝達麻酔により手術が可能です。術後の疼痛も少なく入院せず治療が可能です(骨折が酷い場合や希望により全身麻酔の場合もあります)。

脆弱性骨折:
脆弱性骨折1つである橈骨遠位端骨折は、術後の再骨折予防と転倒予防が重要であり同時に骨粗鬆症の検査と結果により治療を行います。転倒予防の指導及び投薬加療します。

手の外科外傷

指神経断裂:指をカッターで切ってしまったなど身近な怪我でも指の痺れが出たり感覚が無くなったりします。指神経断裂を疑います。数日経過しても顕微鏡下に縫合すれば治る可能性が高くなります。マイクロサージャリーは難易度が高く手の外科認定施設である当院での治療をお勧めします。 指先の挫滅や指尖部損傷:断端形成(指を丸める)ことをせず皮弁などで極力温存します。

切断指:24時間緊急手術に対応しております。

指尖部切断

症例画像3
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・指は残す(多数指切断:再切接と神経移行、皮弁の組み合わせ)

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手根管症候群

日帰り入院手術:伝達麻酔により手術が可能です。術後の疼痛も少なく入院せず治療が可能です。有病率3.8%ともっとも多い絞扼性神経障害です。初期は保存療法(装具、投薬)となりますが進行した場合は手術も有効な治療法です。

当院での術式は、主に拡大鏡下に横手根靭帯切離を行います。正中神経の母指球枝の変異に適切に対応でき安全な術式です。力が落ちてしまい母指球筋の萎縮が高度な重症例は、この手術のみでは母指機能の回復が期待できないことが多く、腱移行(主に長掌筋腱移行:Camitz 法)を併用する場合による母指対立再建術を同時に行います。

代表的な治療

縫合(傷跡を綺麗にするために・感染率を下げるために・軟部組織への拘り)

外傷及び手の外科領域における手術の基本となります。創部の閉鎖には主にスキンステープラーと縫合糸が用いられます。我々の診療班では皮膚の縫合は特殊な場合を除き全て縫合糸による創閉鎖を行なっております。スキンステープラーは用いておりません。スキンステープラーは創傷感染のリスクをあげる/整容面で劣るなどエビデンスが明らかになっております。少しでも合併症率を減らすよう工夫をしております。

症例画像 症例画像

Sutures versus staples for skin closure in orthopaedic surgery: meta-analysis. Smith TO.BMJ. 2010

皮膚の縫合、拡大鏡を用いた腱縫合、断裂顕微鏡を用いた神経の縫合、血管の縫合

全ての整形外科医ができる手技ではありません。むしろ少数派になります。 手の外科外傷、開放骨折や小児上腕骨顆上骨折、ひざ関節脱臼骨折から日常の骨折や骨を扱う全ての手術まで血管損傷のリスクは存在します。残念ながら整形外科手術の合併症の一つでもあります。いざという時に修復できる環境は非常に重要で安心して手術が受けられます。
縫合のトレーニングは顕微鏡下の血管縫合から表皮の縫合までトレーニングできる環境を整えております。

症例画像
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膝窩動脈損傷の例


イリザロフ(環状創外固定)・マイクロサージャリー(手の外科、再接着から四肢再建まで)

イリザロフ(環状創外固定)を用いて多発外傷治療(三次救急)、救命センターにおける救命措置に関わるダメージコントロールオルソペディックス(DCO)のみではなく治療に難渋する重度四肢外傷、外傷後後遺障害による骨欠損に対しイリザロフ法を用いた骨の再建を行っております。

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BT法(bone transport):骨移動術,延長仮骨を利用し骨再建します。時間がかかりますが確実性の高い再建法です。

症例画像 症例画像

切断は極力しない(患肢温存)

骨髄炎、感染、軟部組織欠損を伴っても再建を試みます。

重度四肢外傷や手の外科外傷による軟部組織欠損

軟部組織欠損は、マイクロサージャリーを駆使し組織の移植を行います。 遊離組織移植はある組織を採取し、その主たる栄養血管と欠損部周囲の血管をマイクロサージャリーの技術を応用して吻合することにより血流を保持した状態で離れた場所に組織を移植する方法であり皮膚の欠損は同じ皮膚で再建することになります。外傷に伴う開放骨折はレシピエント血管の状態が重要になります。

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広背筋皮弁

多数指切断や同時皮弁(2つ)は,2チーム要します。
昭和大学横浜市北部病院整形外科(川崎恵吉教授)、昭和大学藤が丘病院形成外科(髙木信介講師)と共に手術を協力し合う体制も整えております。

小児上腕骨顆上骨折

上腕骨顆上骨折は、小児の骨折で頻度の高い骨折です。
転位の強い骨折は神経障害、血流障害を伴うことがあり24時間以内の手術で対応するよう努めております。神経、血管に対する処置は神経や血管に精通した医師が対応します。

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2019 手外科学会  安田

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骨折治療学会2020 安田

固定方法:cross法は外側刺入法に比べ尺骨神経損傷のリスクが高まります。
当科では尺骨神経麻痺のリスクを無くすため特殊な創外固定(ジャンクション)による外側刺入法を行います。

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ORS 2019 yasuda

我々の研究結果、バイオメカニクス試験において従来の外側刺入法よりも強度が高い結果が出ております。

スタッフ

講師 医局長

安田 知弘

TOMOHIRO YASUDA

専門領域

●外傷

●難治性骨折

●手の外科

●マイクロサージャリー

認定医・専門医など

●日本整形外科学会専門医

●日本骨折治療学会評議員・編集委員

●日本創外固定・骨延長学会 評議員

●神奈川整形災害外科研究会幹事, 神奈川上肢外科運営委員

●AO Trauma評議員(上級会員)

●Editorial Board Member, Journal of Orthopaedic Science (JOS)

助教

入江 悠子

YUKO IRIE

専門領域

●外傷

認定医・専門医など

●日本整形外科学会専門医

●身体障害者認定指定医(肢体不自由)

●日本整形外科学会専門研修指導医

●難病指定医

●医学博士

助教

岡本 圭司

KEIJI OKAMOTO

専門領域

●一般整形外科

●救急外傷

認定医・専門医など

助教

中村 弘毅

KOKI NAKAMURA

専門領域

●外傷

認定医・専門医など

●日本整形外科学会専門医

助教

篠原 大地

DAICHI SHINOHARA

専門領域

●外傷

認定医・専門医など

●日本整形外科学会専門医

実績

201420152016201720182019
大腿骨近位部骨折 63 41 38 20 30 22
骨髄炎・偽関節手術・変形矯正術 16 26 29 29 32 27
上肢骨折 97 89 115 135 145 102
下肢骨折 156 79 86 105 93 77
骨盤・寛骨臼骨折 4 5 7 9 9 4
抜釘 58 43 30 14 41 83
皮弁 - - - - 20 15
神経/血管/腱
マイクロサージャリー
- - 68 57 31 34
小児骨折 - - 16 15 15 17
その他(植皮・腫瘍・瘢痕形成など) 18 47 - 10 36 65
合計 412 330 389 394 452 446

受診される方へ

高度な専門医療を提供するため、
原則的に紹介外来制をとっています。
紹介状をお持ちでない患者様には、保険診療分とは別に選定療養費が必要となります。
初診時にはなるべく近隣の医療機関からの紹介状をお持ち下さい。
受診時の持ち物・診察の流れ等に関しての詳細は、病院ホームページにてご確認ください。

外傷班からのお知らせ

  • 外傷・手の外科 学会

    第47回日本骨折治療学会学術集会で発表を行いました

  • 外傷・手の外科

    第47回日本骨折治療学会学術集会(神戸2021.7.2-3.)で発表を行います

  • 外傷・手の外科

    三原国際研究基金が授与されました。

  • 外傷・手の外科

    第64回日本手外科学会学術集会(長崎 4.22-23、ハイブリッド開催)にて発表を行います。

交通アクセス

昭和大学藤が丘病院整形外科

〒227-8501 神奈川県横浜市青葉区藤が丘1-30
TEL:045-971-1151(代表)

昭和大学藤が丘リハビリテーション病院

〒227-8518 神奈川県横浜市青葉区藤が丘2-1-1
TEL:045-974-2221(代表)

関連リンク